引越しって、いざ決まったらお金も時間も手間もかかるもの。
楽しみな半面、面倒なことも多いですよね。
引越し料金やサービス内容は業者によって大きく異なりますし、見積りを取るのも時間と手間がかかります。
なるべく少ない負担で引っ越しをするために、「賢く安く引っ越す」方法を知っておきましょう。
この記事では、『引越しの費用』を抑えるノウハウをご紹介します。
「見積り金額が出ない!?」そんなハプニングもご紹介します!
引越し時に必要な「見積もり」とは?
引越しは、日程・運ぶ距離・運ぶ荷物がみんな同じではないため、決まった金額はありません。
なので、引越しには事前の「見積もり」が必須です。
引越しの価格を決めるものは、大きく分けて次の4つ。
1.運ぶ荷物の量
2.運ぶ距離
3.引越しの日程
4.付帯サービス
【1.運ぶ荷物の量】と【2.運ぶ距離】はわかりますよね。
【3.引越しの日程】とは、繁忙期かどうかや大安かどうか、などです。
春は新生活のシーズン。
やはり引越しの金額は高くなるようです。
【4.付帯サービス】とは、荷物の梱包や荷解きまで引越し業者に依頼するかどうかや、エアコンの取り付け作業を依頼するか、などのことですね。
これらの条件から、具体的な引越しの費用を算出してもらうことを「見積もり」といいます。
見積もりにはどんな種類があるの?
引越しの見積もり方法は、大きく分けて以下の4種類があります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、特徴を知って賢く使い分けましょう。
「一括見積もり」は最初に行う見積もり方法
「一括見積もり」とは、引越し業者を一括で取りまとめているサイトで、複数の引越し業者の見積もりを出してもらうことです。
ひと手間で複数の見積もりが分かるのは便利ですよね。
やり方は簡単。
一括見積もりを行っているサイト上に、引越しの日程、現住所と新住所を入力。
そのあとで、運びたい家具一覧があるので、運ぶものにチェックを入れていきます。
一覧にないものについては、備考欄があるので、そこに追加で入力。
すると、登録している引っ越し業者の各社が見積もりを出してくれます。
「オンライン見積もり」って何?
「オンライン見積もり」とは、サイト上に情報をすべて入力し、見積もりを出してもらうことです。
入力する内容は一括見積もりと似ています。
違う点は、一括見積もりを取りまとめている業者に依頼するのではなく、特定の引越し業者に直接依頼する、ということ。
一括見積もりに対応していない業者でも自身のホームページでオンライン見積もりを行っている場合があり、簡単に見積もり依頼ができます。
ただし、依頼する業者ごとにその都度すべての家具を入力する作業はけっこう面倒だし、その後の連絡が煩わしい場合もあるようです。
「リモート見積もり」ってどうやるの?
「リモート見積もり」とは、LINEのビデオ通話などを使って、実際に家を訪問しなくても、それに近いやり取りしながら見積もりを出してもらう方法です。
メリットは、自宅に他人を入れなくて済むということ。
契約するまで帰らない、などのトラブルを防ぐこともできるので、女性の単身引っ越しや小さいお子さんがいて来客に対応しづらい場合にも便利ですね。
デメリットは、業者にもよりますが、予約が取りにくいこと。
訪問見積もりと違って直接来なくていいわけで、むしろすぐに対応してもらえるかと思いきや…我が家は結局、引っ越しの日程までに予約が取れず、リモート見積もりができませんでした。
リモート見積もりが可能なスタッフがまだ少ないようですね。
逆に訪問見積もりのほうは一両日中に来てくれたので、まだまだ訪問見積もりのほうが主流です。
「訪問見積もり」が最後の見積もり手段!
「訪問見積もり」とは、実際に家に来てもらって、運んでもらう荷物を1つずつすべて細かくチェックしてもらい、引っ越しの距離や日程を考慮して、具体的な見積もり金額を出してもらう方法です。
メリットは、その場で値段交渉がしやすいこと。
さらに、実際に引越した後で「荷物が多かったのでやっぱり○○円かかりました」などど、見積もり金額から大きく外れた金額を、後で請求されないこと。
しかも支払いを事前振り込みにすれば、それ以上に金額が増えないので安心です。
一番のデメリットは、他人を家の中に入れなければならばいということ。
押し入れなども含めて家中をくまなく見られるので、相手は仕事とはいえ、なんとなく気分のいいものではないですよね。
さらに、相手はもちろん契約をしたがるわけで…契約するまでなかなか帰ってもらえない、なんていう話も耳にします。
見積もりを依頼する順番はこれ!
4種類の見積もり方法をご紹介しましたが、いきなり訪問見積もりを依頼するのはNG!
おおまかな費用の目安を知らないと、引越し業者に足元を見られてしまいます。
まずは一括見積もりを利用して、自分の引越しのケースだとどのくらいの金額が妥当なのか、大体の目安を先につかんでおきましょう。
ただしこれはあくまで目安。
この目安を前提に、家庭内で「最終的にはいくらぐらいを目標にしようか」という打ち合わせをしてから、最後の訪問見積もりに挑みます。
間違っても業者の言い値でうっかり契約してしまわないように、事前の準備と打ち合わせが大事なわけですね。
見積もりを行う順番をまとめると、以下の通りです。
まずは引越し費用の目安を知る
一括見積もりに入っていない業者で気になる業者があれば、依頼するといい
予約が取れれば便利。ただし、訪問見積もりより前に予約が取れないとあまり意味がないかも
一括見積もりで金額が出ている業者も含めて、依頼する可能性が高い業者を2~3か所、依頼する。訪問だと金額の交渉ができるので、これが一番安くなる可能性が高い。しかし勢いに押されて契約するのはNG。ここで、理想の見積もり金額を勝ち取ろう!
見積もり額が出ない!?実際に引越しの見積もりを依頼してみた!
ここからは、我が家が見積り依頼をしてから契約に至るまでの実際の過程を、赤裸々にご紹介します。
見積り金額が出ない、なんていうハプニングもありました!
一括見積もりで金額の目安を把握
一括見積もりするなら、おすすめは「引越し侍」というサイト。
一括見積もりを請求できます。
このサイトの特徴は、3つの情報を入れるだけで、最短1分で引っ越し相場が分かる便利さ。
350社以上の見積もり業者の中から最大10社まで、無料で一括見積もりできます!
提携している主な引っ越し業者は以下の通りです。
・サカイ引越センター
・アリさんマークの引越社
・アーク引越センター
・日本通運
・ハート引越センター ……など
一括見積もりは、サイト上の入力箇所に、現住所や新住所、引越し希望日などの必要な情報を入力して依頼します。
我が家の場合、見積もり結果はおよそ13万円でした。
ここで大切なのは、具体的な金額を1つ手に入れたこと!
これです、これ!
これが欲しかったのです!
我が家の場合のおおよその金額が知りたかったのです!
この金額を基準として、この後のかけひき(!?)をすることになります。
オンライン見積もりを1社依頼
上記の一括見積もりに含まれていなかった引っ越し業者にもあたってみよう、ということで、小さいながらも口コミの評判の良かったB社に、オンライン見積もりをお願いしてみました。
サイ上にすべての家具を入力していくのですが…これがまぁ面倒なこと!
例えば…
☑キャビネット(幅60センチ、高さ80センチ)
☑テレビ台(幅150センチ、高さ30センチ)
□ローボード(幅〇センチ、高さ〇センチ)
□引き出し(幅〇センチ、高さ〇センチ)
□たんす(幅〇センチ、高さ30センチ)
のように、1つずつ種類やサイズをチェックしたり数字を入力したりするのですが…
ローボードとキャビネットは何が違うの?
とか、
段ボールの数?荷造りが終わらないとわからないよ!
とか。
具体的な荷物が分からないと見積もりが出せないのは当然なのですが…
これを何度もやるのは正直嫌ですね。
で、見積り依頼ボタンをクリック!
30分ほどで見積もりの金額が送られてきました。
なんと、24万円!
一括見積もりの倍近い金額でした。
しかも、金額の交渉手段はなし。
結果、この業者に依頼することはありませんでした。
訪問見積もりを依頼
さて、いよいよ見積もりも大詰め!
訪問見積もりの依頼です。
ここからは実際に契約に至る可能性が高いので、しっかり家族会議をし、以下の2点を確認しました。
・費用は一括見積もりの金額と同じ、13万円まで。それより高かったら、首を縦に振らない!
・今回は遠方への引っ越しなので、金額よりも安心・安全を優先。最安でなくても、予算内なら大手の業者に依頼!
先の一括見積もりで受け取ったメールに、「ここから訪問見積もりを依頼してくれたら、基本料金から〇%オフにします」という内容があった業者があったのです。
それが、業界大手のN社。
引っ越しというより、流通業界の大手ですね。
こちらに、まずは訪問見積もりを依頼することにしました。
電話で申し込むと、翌日の夕方に来てくれることになりました。
さらにもう1か所、S社にも依頼することに。
ここは、引越し業界最大手。
身内が以前に引越しした時にとても良くしてもらったということで、依頼することにしました。(口コミってやはり強い!)
電話で申し込むと、
他に訪問見積もりの予定はありますか?
と聞かれたので、素直に
明日1件入っています
と答えると…
では、今日中に伺います!
とのこと。
その日の夕方に来ることになりました。
他社より先に来たかった理由は、先に契約を取ってしまいたかったからかな…と、あとになって納得。
1社目の訪問見積もり…S社
その日の夕方にきたS社。
訪れたのは40代くらいの男性営業マンです。
最初から軽快なトークで場を盛り上げ、自虐ネタまで含めて相手を信用させる雰囲気、
さすが大手は営業の教育も徹底している!
という印象を受けました。
それと同時に、
話がうますぎてつい契約してしまいそう!気をしっかり持たなければ!
と身構えたのも事実です。
まずは、引越しに必要な情報を確認し、約款もきちんと説明。
キャンセル料が引越し日の3日前までかからないこともきちんと伝えてくれました。
その後、家じゅうの家具類をチェック。
それがすべて終わると、カバンの中から小さなプリンターを出し、その場で見積もりの結果をプリントアウトして渡してくれました。
さて、ここから交渉開始です。
この段階で、見積もり額はおよそ25万円。
さすが大手、安心して任せられるとしても、高い!
金額の高さに顔を見合わせた私たちを前に、
ここからどこまで安くできるかが、私の腕の見せ所なんで!
と言って、電卓をパチパチ打ち始めました。
首都圏から長野県へ移動という100キロ超の引っ越しにも関わらず、5000円以上する高速道路代を目の前であっさり0円に。
さらに、基本料金や人件費をいじって、最初に提示された予算より10万円近く下がりました。
結果、16万円弱。
どうでしょう
と。
こちらとしては、家族会議で決めた金額よりもまだ高かったので、OKは出しません。
契約をしぶっていると、パチパチ電卓をはじき、まずは端数をすべて切り捨て。
15万円ちょうどになりました。
それでもまだ我が家の予算オーバーだったのでOKしないでいると、
今から電話で上に掛け合います!事実と少し違うことも言いますが、猿芝居をお楽しみください!
と言って、私たちの目の前で上司に電話。
N社さんから〇円で見積もり出てるんですよ…(嘘)
負けたくないんで…〇円で行かせてください!
みたいなことを話していました。
正直、これがどこまで本気でどこまで茶番だったかはわかりません。
ただ、営業の方がどんなにいい人でも、たとえどんなに怖い人でも、当初家族で決めておいた予算の範囲だったOK、それより高かった契約しない、それだけです。
我が家は結局、当初の予算だった13万円まで値下がりしたところで夫がOKを出し、契約書にサインしました。
2社目の訪問見積もり…N社
S社との契約で引っ越し業者は決定かと思いきや、もう1社も予定通りに行います。
もし、こちらのほうが条件が良ければ、S社との契約はキャンセルできますからね。
次の訪問見積もりは、物流大手のN社。
単身の引っ越しを得意としているところです。
見積もりに来たのは、50代と思しき中年男性。
あいさつもそこそこに、カタログをこちらに渡し、約款の説明やプランの説明はほぼなし。
前日のS社とのギャップがすごい…
引っ越しの日程や場所を確認し、iPadに慣れない手つきで入力していました。
営業トーク、愛想、細かい説明、一切なし。
続いて、部屋を見て回って家具の確認です。
一つずつ慣れない手つきでiPadに入力…遅い…
私と夫は無言で顔を見合わせて苦笑い…
こうしてすべての家具を入力し終わると、
それでは、見積もり結果を今日中にメールしますので
と言って、何の交渉もせずにあっさり帰っていきました。
え!?
見積もり結果、その場で出ず!
いやいやiPadに入力なら、見積もり額くらいその場で出るでしょう!?
さらに問題は、この後でした。
何日たっても、見積もり額が示されたメールが来なかったのです!
それから半月後、(これは引っ越し予定日の1週間前なのですが、)N社から電話が来ました。
その後、どうでしょうか?もう他社さんで決めてしまったのでしょうか?
あの後、見積もりメールが送られてこなかったので、他社に決めましたが…
見積もり届いてないですか?あれ…メールがはじかれたかな…
いや、迷惑メールも確認しましたから、はじかれてはいないと思いますけれど
わかりました、それでは
ガチャ。
…切られた
ということで、意味不明なまま見積もり額が出ずに終了、という衝撃の結末を迎え、我が家の引っ越しはS社さんに依頼することに決定したのでした。
まとめ・見積もりは以下の4点が大事なポイント!
引越しの見積もりは、以下に挙げた4つのポイントをしっかり押さえて依頼しましょう。
見積もりは、良い引越しのための頑張りどころですよ!
〇まずは一括見積もりで、引越し費用の大まかな目安を得ること
〇リモート見積もりやオンライン見積もりは、手軽なのでやって損はない
〇訪問見積もりは交渉できるが、契約を迫られるというデメリットもあるので、家族で契約する金額などを話し合ってから挑もう
〇訪問見積もりで契約しても、3日前までなら無料でキャンセルできるから安心して!
希望にかなった引っ越しのために、この記事がお役に立てると嬉しいです。